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図5

(2)サイドキック
身体を水面に垂直にたて、横向きになって大腿部から大きく滑らかな横向きのキックを行う。身体のバランスを保つため、頭・片方の肩を水面上に持ち上げるために、片腕は進行方向頭上に伸ばして手首から先の小さなスカーリングを加えることもある。更に負荷をかけ、反対の腕を水面に垂直に高く伸ばすが、この時キックにより上半身が影響を受けているか否かは、水面上に伸ばされた腕が揺れるかどうかで判断できる(写真2)。
(3)水中上向きキック
水面と一定の距離を確認しながら、キックで平行移動をする。下向きで移動することもあるが、ルーティン中隊型変化をする時、上向きキックは視野の拡大により全体の隊型が正確に把握できるという利点がある。このキックのトレーニング中に深さに変化をもたせ、素早く水面との距離を判断させる方法もある。

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写真2 アトランタオリンピックチームテクニカルルーティンより

(4)立ちキック
これは頭を水面上に出し身体を水面に垂直にたて、身体が水面下に落下しないように大腿部から強く大きくキックする。両腕は水面上横に伸ばしバランスを取る。更に水面上の両腕を頭上に伸ばし、両肩を出した姿勢を保つ。この状態で身体が揺れることなく1分間保てる選手は少ない。このキックがルーティン中で使用されることはほとんどないが、大腿部の筋力強化と姿勢保持のためのトレーニングとして重要なものである。

5. まとめ

オリンピック・世界選手権のシンクロの競技スタイルは、現在テクニカル・ルーティンとフリー・ルーティンと決められている。(大会によりフィギュアが加わる場合もある。)フリー・ルーティンの演技構成は何をどのようにしてもよいとされているが、テクニカル・ルーティンの制限タイムは、フリー・ルーティン(ソロ3分30秒・デュエット4分・チーム5分で15秒増減可)の約57%〜60%の短いものである。ルーティン中に組み込まなければならない規定要素が6〜7個あり、更にソロ約40m・デュエット約60m・チーム約90mとプール使用距離まで規定され、デュエット・チーム(1つ例外があるが)は、全員が全く同じ動作・同じタイミングで移動しなければならない

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写真3 アトランタオリンピックチームフリールーティンより

 

 

 

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